WordPressは大変便利なブログ・Webサイト作成ツールで弊社でもよく使用しています。中国にはたくさんWebサイトを作成する会社があってかなり安く作ってくれるのですが、外部のWebサイト作成業者に依頼した場合は、コンテンツの追加や新しい機能の追加などで不自由になってしまう恐れがあるからです。
面白いのが、ここ中国でもユーザー企業のIT担当者であるとか、ITエンジニアの人たちはみんなWordpressを知っているのですが、実際にWordpressを作成してWebサイトを作成しますということを前面に押し出している個人または中小レベルの企業はほとんど見受けられません。日本ではフリーランスWebデザイナや小さくて技術力のあるWeb作成会社はほとんどWorpdpressを使っているのとは対照的です。
なぜ中国ではWordPressを用いたWebサイト作成サービスがないのか
Webサイト作成会社が飽和している
ここ無錫でもそうなのですが、すでに中国全土でWebサイト作成会社が飽和しており、とくに工業化が進行中であった5年から10年前に多くの頭のいいIT技術者が各地でWebサイト作成会社を立ち上げて、多くの国営企業、私営企業のWebサイト作成を手掛けています。
そのような会社はメインテナンス料だけで十分な収入があり、また十分にWebサイト作成の実績があるので、新しいWebサイトも格安で請け負い、コピーと簡単なカスタマイズで納品し、あとはメンテナンス料で収入を増やしています。
格安Webサイト作成の方法が多い
日本でもJIMDOやWIXなど自分で作成できるWebサイトサービスがたくさんありますが、中国にはそれ以上に大量のWebサイト自動作成サービスがあります。たとえばALIや西部デジタルなど大手IDCの中にもそういうサービスが提供されているので、WordPressのように若干技術レベルを必要とされているサービスを使う必要がないのです。
ネットマーケティングにおけるWebサイトの作用が小さい
中国でのSEOの効果が限定的であり、中小企業はWebサイトを中心としたネットマーケティングというのがそもそも難しい状況であり、WeChatやタオバオなどを駆使していかなければなりません。そうすると中小企業の投資においてWebサイトは要求がそもそも低くなってしまい、あればいい、名刺代わりになればいいという程度になってしまします。WordPressのメリットはテンプレートと多くの機能によって常に新しいデザインのWebサイトを簡単に維持できることがありますが、そもそも中国の企業に会社オフィシャルサイトがそのように高品質であることへの要求が小さいのです。